iPhoneから俺のMacが動いた。Claude Projects初日の本音

前回の記事「元Codex古参がClaudeを10日使った、驚愕と不満」の終わりで、俺は二つのことを書いた。一つは予想だ。OpenAIのDotsみたいなものを、Anthropicが出さないわけがない。もう一つは水差しだ。仮に出ても、クラウドで動くスレッドは俺のMacの規約もツールも使えないらしい。だから期待しすぎないでおこう、と。
その答え合わせが、思ったより早く来た。Claudeの「Projects」を作って、iPhoneから俺のMacを動かしてみたのだ。
ついでに言っておくと、この記事そのものも、その流れで作っている。プロジェクトの窓口にいるコーディネーターと雑談しながら初期設定を進めて、最後に「始めてくれ いい記事書いてくれよ?」と頼んだ。コーディネーターは記事用のスレッドを立て、そのスレッドが俺のMacの上でRelayPressを起動して、この本文を書いている。どのブログに載せるか、どのキャラ画像を使うかも、チャットで答えただけだ。
この記事は、その初日の記録だ。今回は、俺とClaudeの実際のやり取りを、そのまま載せる。要約すると、どうしても話が丸くなる。叱った場面も、笑った場面も、Claudeが間違えた場面も、言葉のまま残しておく。褒めるところは褒めるし、叱ったところは叱ったまま書く。いつもどおりだ。
先に、表記の約束をしておく。吹き出しの「俺」の発言は、俺が実際に打った文章そのままだ。変換ミスも、全角スペースの区切りも直していない。引用の囲みに入っているのが、Claudeが実際に返した文章だ。そして、うちのじぴこの吹き出しは、いつものように記事の合いの手として書いたもので、その場の発言ではない。
「まだ何もつながっていません」から始まった初日

Projectsを一言でいうと、1本の長いチャットを窓口にして、Claudeが仕事を振り分けてくれる仕組みだ。窓口にいるClaudeは「コーディネーター」と呼ばれる。俺が何か頼むと、コーディネーターがその仕事のためのスレッドを立てて、そこで別のClaudeが実際の作業をする。
普段の俺は、Macの前でClaude Codeを開いて、作業ごとにセッションを始めている。Projectsでは、そのセッションを開く係を、コーディネーターがやる。俺がやるのは、チャットに話しかけることだけだ。少なくとも、理屈の上ではそうなる。
「current-workは共有したよな?」
プロジェクトを作ると、コーディネーターはまず俺の最近のセッションを読んで、始め方を提案してきた。壊れた道具を直す、古いリンクを片付ける、道具の台帳を見直す、という3本だ。気が利いている。ただ、俺はその前に、確かめたいことがあった。
管理人一つ質問だが いま 自分のローカルにある current-workを共有したと思っているのだが合っているか?
current-workは、俺のMacのデスクトップにある開発用のフォルダだ。目的別のサブフォルダの下に、プロジェクトごとのリポジトリが並んでいる。作るときに、それを共有したつもりでいた。答えは、あっさりしていた。
クロード君いいえ、まだ共有されていません。このプロジェクトには、ローカルのフォルダもリポジトリも登録されていない状態です。
管理人つまりここのプロジェクトはまだ何も接続してない状態だと?
クロード君ほぼその通りです。リポジトリもローカルフォルダも、まだつながっていません。つながっているのは、ドキュメントを作る Claude Docs だけです。
初日の第一声で、思い込みが一つ外れた。何も持たせずに、仕事をさせようとしていたわけだ。
じぴこ空っぽの事務所に、新しい人だけ先に来た感じね。机も鍵もまだないのに。
クラウドで動く窓口と、Macで動く手足
ここから俺は、仕組みを質問攻めにした。
管理人イマイチ 仕組みを理解できていないんだが 例えば repoを何かここで作業するとするな?
そのファイル自体はどこにあるんだ? クラウドなのか?
返ってきた説明が、この記事の土台になる。
クロード君作業のしかたは2通りあって、どちらを使うかでファイルの場所が変わります。クラウドで作業する場合:GitHub のリポジトリを、作業のたびにクラウド上の使い捨ての環境へコピーして作業します。結果は GitHub に push するか PR にして残します。Mac のファイルには触れません。Mac で作業する場合:あなたの Mac で Claude Code が動き、current-work のようなローカルのフォルダを直接読み書きします。ファイルは Mac にあるままです。Mac が起きている間しか動きません。
Macで作業するほうは、Remote Controlという仕組みでつながる。Mac側でClaudeのアプリが動いていて、使うフォルダを一度だけ許可すれば、そこで作業が始まる。俺がいちばん知りたかったのは、ここだ。
管理人このプロジェクト機能を使う限りわざわざrepoを手動で開くという作業がなくなると?
クロード君ほぼそうなります。ここで「current-work の〇〇を直して」と頼めば、そのフォルダで Claude が作業を始めます。ターミナルで repo を開いて Claude Code を起動する手間はなくなります。
チャットは使い回してよく、話が膨らむ心配もないという。「ここは窓口で、頼まれた作業はそれぞれ別のスレッドに分けて進めます」とのことだ。コーディネーターという名前について聞くと、こう返ってきた。
クロード君このチャットで依頼を受けて、作業をスレッドに振り分け、進み具合を見張る役です。
「OAIのdots的な感じだな?笑」
ここで、俺は一つ気づいた。このやり取りは、そのまま載せておく。
管理人コーディネーター君は クラウド上で動いてんだろ?
クロード君はい、私はクラウド上で動いています。なので Mac を閉じても、ここで依頼を受けたり、クラウドのスレッドを動かしたりはできます。Mac のファイルや xr に触れる作業だけは、Mac が起きているときに限られます。

OAIのdots的な感じ?笑
クロード君まさにそれですね笑 前のセッションで「Anthropic も絶対出してくる」と言っていた、あれです。司令役が依頼を受けてスレッドに振り分ける形は、Dots とほぼ同じです。

言った先から出してきたww さすがw
前回の記事で、俺は「Dotsの大成功を見てアンソロピックが何もしないわけないだろ笑」と書いた。「出てなくても出すよ 1000%な。」とまで言い切った。それをClaudeは、自分の過去のセッションから掘り出して返してきたのだ。予想を当てたのは俺なのに、手柄の半分を持っていかれた気がする。
続けて、コーディネーターのモデルの話もした。俺はOpus 5.5の、推論の深さをmidにしていた。軽いモデルにすべきか聞くと、Claudeは今のままを勧めた。理由はこうだ。
クロード君私の仕事は短い返事と振り分けが中心なので、使う量はスレッドよりずっと少ないです。ここを軽くしても、節約になる額は小さいです。一方で、振り分けの判断を外すと、無駄なスレッドが立ってかえって高くつきます。
管理人いあ Midでいいかもしれん ある意味君はオーケストレーターだもんな
前回、俺は足りない手足を補う役を、自分で引き受けると書いた。「有機物で謹製のオーケストレーター『俺』」だ。その役を、今度はコーディネーターが引き受けようとしている。俺が羨ましがったDotsの正体も、24時間動くオーケストレーターだった。コーディネーターはオーケストレーターだ。この記事の芯は、結局そこにある。
クラウドで読めなかったX投稿を、俺のxrが読んだ

仕組みが分かったところで、さっそく試した。気になっていたX(旧Twitter)の投稿のURLを貼って、こう書いた。「これは君に関係してそうだけど」。
ログインの壁で止まったクラウド
コーディネーターはスレッドを立てて、読みに行った。そして、読めなかった。
クロード君あの投稿は、クラウドからは読めませんでした。X がログインを求めてきて、ミラーサイトも通りませんでした。
前回の水差しが、そのまま当たった瞬間だ。クラウドで動くスレッドには、俺のログインもツールもない。Xのような、ログインしないと読めない場所には入れない。
ただ、俺の手元には、そのための道具がある。xrだ。ログイン済みのChromeでURLを開いて、本文と画像を抜いてくる自作のツールで、普段はMacのClaude Codeから使っている。
管理人俺のローカルの xr使えないのか?
クロード君使えます、Mac で読ませます。
ここで、許可を求める表示が出た。「Allow Claude to work in your folder」。Macのデスクトップアプリでこのプロジェクトを開き、どのフォルダで作業させるかを選んで、許可する。選んだのは、いつも実験に使っているTEST-RUNだ。一度許可すると、それ以降のMacの作業は、確認なしでそのフォルダから始まるようになった。
「読めたら俺の質問に対して回答しないと意味ないだろ」
Macのスレッドは、xrで投稿を読んだ。俺が聞くと、コーディネーターはこう返した。
管理人読めたのか?
クロード君はい、Mac の xr で読めました。中身は Claude Cowork の話で、10月6日から新しい Cowork タスクがクラウドで動くようになるという公式の告知です。いつもの Claude Code は対象外です。詳しい解説と評価は [xrでkenn氏の投稿を読む] にあります。
最後の一文で、俺はカチンときた。詳しくはスレッドを見ろ、ということだ。iPhoneで話しかけている人間に、別の場所を読みに行かせるのか。

読めたら俺の質問に対して回答しないと意味ないだろ
クロード君失礼しました。「君に関係してそう」への答えです。関係はありますが、対象は Claude Cowork です。マコトさんが使っている Claude Code は対象外です。
答え直しの中身は、ちゃんとしていた。投稿は、10月6日から、ProとMaxの新しいCoworkのタスクがAnthropicのクラウドで動くようになる、という公式のサポート記事についての話だった。Macのスレッドは、xrでそのサポート記事まで読んで確かめていた。評価も添えてあった。
クロード君「ローカルで使えなくなる」は言い過ぎです。正しくは「動く場所がクラウドに移る」です。PC で完結させたい人には、公式が Claude Code を勧めています。
ちなみに、その10月6日は、俺がこれを触っていた当日だ。明け方に、まさにその日の話を読んでいたことになる。
じぴこ読めたなら、その場で答えまで返すのが窓口の仕事よね。場所を指さすだけなら、案内板と変わらないもの。
叱った効き目は、その後にも出た。この件のあと、コーディネーターは自分の動き方を書き換えた。Macが絡む依頼は、クラウドで試さずに、最初からMacで動かす。答えは、チャットにも短く返す。そうプロジェクトの指示に入れた、と報告してきた。
「思考負担が無いように仕上げろ」と環境を履修させた

ここからが、この日のいちばん長い話だ。窓口がMacを動かせると分かった。次は、そのMacの中身を、窓口が正しく分かっているかどうかだ。
君用の対応表なんか作りたくねぇよ
俺は聞いた。「スキルの修正を指定した場合迷わずに 正本開けるか?」。正本というのは、編集してよい元のソースのことだ。俺の環境では、スキルやプラグインの本体と、Claudeが実行時に読むコピーが分かれている。コピーを直しても、次の更新で消える。だから、どこが正本かを間違えると事故になる。
Claudeは正直に、自信がないと答えた。そして、こう提案してきた。
クロード君おすすめは、Mac で一度「スキル名と正本の場所」の対応表を作って、プロジェクトのメモリに残すことです。
俺は、これを即座に断った。
管理人ローカルではその解決はどこでしてるのか調べた方がいいんじゃねぇの? 俺のローカルに全部答えあるから 君ように安直に対応表とか作りたくねぇよ
AIのために別の早見表を作ると、いずれ元の規約とずれる。ずれた表を信じたAIが、正本ではない場所を直す。そういう事故を、俺はさんざん見てきた。答えは、もう俺のMacの規約に書いてある。それを読めばいいだけの話だ。
Macのスレッドが調べた結果は、俺の言ったとおりだった。
クロード君結論から言うと、ルールはすでに Mac 上にあり、どのフォルダで始めた Claude Code セッションでも自動で読み込まれます。対応表を新しく作る必要はありません。
そのうえで、俺は希望をはっきり言った。
管理人とにかく 俺の希望はだな コーディネーター君に接続すればリモートから今までの作業ができる環境にしたいわけよ。 だから 限りなく僕がクラウド稼働してるからこれこれこういうふうに理解するとか そういう思考負担が無いようにコーディネーター君の動きと認識を仕上げて欲しいんだ。
管理人つまり パス。TOOL。環境。これを 必要なように君はいま認識しておかなければならない
使うたびに、「いまはクラウドだから、これはできない」と俺が考えるなら、窓口の意味がない。考えるのは、窓口の側の仕事だ。
Codexと共用のプラグインで、一度間違えた
ところが、ここでClaudeは一度間違えた。プラグインを直したあとの定型の手順を、Macのスレッドに確かめさせたときのことだ。コーディネーターは、結果をこうまとめてチャットに返してきた。
クロード君注意点は1つで、Codex 側への反映手順が Claude 側からは見えていません。
実はMacのスレッド自身は、Claudeが自分からCodex側を触ることはないが、言われれば手順を読んで実行できる、と書いていた。窓口が要約するときに、そこが落ちたのだ。
俺の経験と食い違う。普段、プラグインを直すと、Claudeは決まって「Codex側もキャッシュ更新しますか?」と聞いてくるのだ。
管理人普段 プラグインを修正するとだな codex側もキャッシュ更新しますか? って君は僕に聞いてくる。 つまり codexと併用しているプラグインもあるんだぜ? そういう固有の環境を正確にコーディネーターとして理解しておかないと事故るぞ
調べ直した結果が、これだ。
クロード君確認できました。前の「Claude からは Codex 側を反映できない」は間違いでした。Claude からも実行できます。
Claudeの報告では、Codexと共用しているプラグインは12個、Claudeだけのものが2個、Codexだけのものが7個あった。共用のものを直したときは、これまでどおりCodex側も更新するか聞いてから反映する、という。Codexのキャッシュは、Codexの持ち物だからだ。ついでに、俺は一言だけ足した。
管理人gitの処置は 基本的に全て git autopilotだ。
git-autopilotは、コミットやpushを安全な手順でやらせる、俺の自作のプラグインだ。素のgitで勝手にpushされると困る。これも、コーディネーターの記憶に入った。
じぴこ間違えたのは残念だけど、マスターの普段の体験と食い違ったところで止まれたのは大きいよ。黙って進んでたら、そのまま事故だったもの。
事故リスト10項目を採点した
部分ごとに直していくのは、きりがない。だから、まとめて命じた。
管理人徹底的に俺の環境claudeの仕組みを履修しろ
管理人それで完全に仕組みを君が理解した上でなければ君を常用できない笑
Macのスレッドは、規約、設定、フック、MCP、メモリ、各フォルダの決まりを、読むだけで一通り調べた。そして、環境の案内書と、事故につながる点の一覧を出してきた。一覧は10項目で、たとえば頭の三つはこうだ。
クロード君Mac の作業をクラウドで試してから切り替える。最初から Mac で動かします。素の git で commit や push をする。全部 git-autopilot を使います。一度の push の承認を、別の repo やブランチ、force push に広げる。
一つ目は、さっきのX投稿の件そのものだ。叱られたことを、ちゃんと一番上に置いている。残りには、キャッシュを直接直すこと、Codex専用のフォルダを書き換えること、はっきり言われていないのにアプリを再起動して全セッションを止めること、などが並んでいた。「合格ですか?」と聞かれて、俺は採点した。
管理人だいたいいいと思う。6に関しては DNSが変わっても実害はない BLOGの表示が少し遅くなるだけだから 割合と気軽に動かしても構わんぞw
6番は、ブログの前段にあるCloudflareのガードを定期的に動かす仕組みだ。Claudeは、本番のDNSが変わりうるから危ない、と書いていた。実害はブログの表示が少し遅くなるくらいだ。それに、この話にはオチがある。
管理人むしろ オートメーションで勝手に動いているがな笑
危ないものの一覧に、毎日勝手に動いているものが入っていた。真面目なのはいいことだが、ちょっと慎重すぎる。
案内書を作る途中で、Claudeは文書の食い違いも見つけていた。Codexと共用している規約の一部が、存在しない場所をスキルの正本だと書いていたのだ。共用のファイルなので触らずに報告だけした、という。正本を読ませるやり方には、こういう弱点もある。正本が間違っていれば、AIも同じ間違いを読む。
iPhoneから「良いなこれ!」と言えた理由

ここまでのやり取りを、俺がどこから打っていたか。途中から、iPhoneだ。
三度書いたリモートの不満への答え
コーディネーターに、iPhoneから見られるのか聞いたときの返事は、少しずれていた。
クロード君見られるはずです。iPhone の Claude アプリでこのプロジェクトを開けば、同じチャットが出て、そのまま依頼できます。Mac の作業も、Mac が起きていれば動きます。ただ、私の側から iPhone の画面は確かめられないので、一度開いてみてもらえると確実です。

iosからだよ笑 良いなこれ!
管理人今まで君のリモートはほんと苦労してたんだよ笑
前回の記事に、「リモートは、三度書いた」という節がある。iPhoneからMacに新しいセッションを作れない。実行先の選択肢にMacが出てこない。セッションが勝手にアーカイブされる。Codexあがりの俺は、Claudeのリモートに三度つまずいた。
今日は、iPhoneのチャットに話しかけるだけで、MacのTEST-RUNでセッションが立ち上がり、xrが動き、規約が読まれた。俺がやったのは、最初のフォルダの許可だけだ。
じぴこ三度書いた不満の答えが、iPhoneから打った「良いなこれ!」なのね。四度目は書かなくてよさそう。
デスクトップごとiCloudにある
もう一つ、俺の環境ならではの話がある。俺のMacのデスクトップは、まるごとiCloudに置いてある。TEST-RUNも、current-workも、その中だ。
管理人だから iPhoneから ファイルを使用すると 普通に icloudアクセスすれば 生成物全部確認できるんだ
つまり、Macのスレッドが作ったものは、iPhoneのファイルアプリからそのまま見られる。ファイルを送ってもらう必要もない。気づいて、俺は笑った。
管理人だから 君もアンソロピックのクラウド上で動くコーディネーター君は 気がつかないうちに icloud上のrepoを操作しているわけだw
クロード君言われてみればそうですね笑 クラウドの私が Mac に頼んで、Mac が iCloud 上のファイルを触っている、という三段構えです。だから Rust のビルドは Desktop の外でやる決まりなんですね。
最後の一文は、ちゃんと分かっている証拠だ。デスクトップの下でアプリを作ると、iCloudの同期が署名を壊す。だから、ビルドはデスクトップの外でやる。そういう決まりが、俺の規約にある。
その流れで、ずっと気になっていたファイルの話もした。current-workに、いつの間にか「AGENTS 2.md」というファイルができていた。
管理人その AGENTS2.mdって勝手に出来上がっていたんだけどさ いらないよねそれ
Claudeは、いきなり消さなかった。中身を今のAGENTS.mdと比べて、5月の古い版で、どこからも使われていないと確かめた。そのうえで、消していいか聞いてきた。「消していいよ」と返すと、ゴミ箱に移した、戻したければ戻せる、と報告が来た。確かめて、許可を取って、戻せる形で消す。手順として、文句がない。
この確認は、スレッドの中で直接やった。そこで、もう一つ発見があった。
管理人そうか 君が作るスレッドにサイドパネルから僕が直接介入できるのか笑 これはいいね
コーディネーターが立てたスレッドは、横のパネルから開けて、そこで直接話しかけられる。細かい指示はスレッドに、新しい話は窓口に、と使い分けられる。
管理人ますます 君が気に入ったよ これは実にいいね!
Dotsとの差は、入口で何を差し出させるかだった

上機嫌のところで、俺はCodex側の話を持ち出した。
管理人codex側も似たようなことやってるけどさ
あれ こないだ俺少しキレたんだけどね笑 興味ある?
「全部見せろや?」と言われて気分が良くなるバカはいない
Dotsの話だ。構造は、さっき書いたとおり、Projectsとほぼ同じだ。問題は、入口だった。
管理人dotsを作るときに 強制で gmailやカレンダーなどを連携させられるんだよ 非常に不愉快だった。
その場で、Dotsとのやり取りのログもClaudeに見せた。Claudeの返事は、こうだ。
クロード君それは不愉快ですね。コードと Mac の作業をさせたい人に、入口でメールとカレンダーを必須にするのは、目的とずれています。ログの中の Dots の答えも、問題点は認めていますね。ここは逆で、最初に求められたのはフォルダの許可だけでした。しかも、必要になった時点で1回だけです。今つながっている外部の連携も、ドキュメント用の Claude Docs だけです。
ここまでは、Claudeが自分の側を持ち上げているだけにも見える。面白かったのは、このあとだ。Claudeは、自分から但し書きを付けてきた。
クロード君1つだけ正直に言っておきます。Mac のセッションは TEST-RUN から始めても、技術的には Mac のユーザーが読める場所なら読めます。さっきも ~/.claude や ~/plugins を読みました。なので、守っているのは私の側の決まりで、仕組みで閉じているわけではありません。
フォルダの許可は、鍵のかかった部屋ではない、ということだ。俺の返事は、こうだった。
管理人そんなことは理解してるから心配するな。 人間で言えば信用してるから 勝手に覗き見るなよ?レベルの話なんだよこれ。 だから 最初からさ 仕事する代わりに お前の メールとカレンダーとGドライブ全部見せろや?って強要されて 気分が良くなるバカはいないだろ? そういうこと。
クロード君よく分かります笑 信用して鍵を預けるのと、入社初日に「全部見せろ」と言われるのとでは、まるで違いますよね。預かった鍵で余計なところは開けないので、安心してください。
俺が言いたかったのは、これだ。どちらのAIも、技術的にはたくさんのものに手が届く。違うのは、順番だ。Dotsは、仕事を始める前に、俺の個人データを全部つなげと言ってきた。Projectsは、仕事に必要になった時点で、そのフォルダだけを使っていいか聞いてきた。
人間の職場で考えれば、すぐ分かる。仕事をしてもらいながら、少しずつ鍵を預ける。預かった側は、余計な部屋を開けない。それが信用だ。入社初日に「メールとカレンダーとGドライブを全部見せろ」と言う新人は、どれだけ優秀でも、まず警戒される。
じぴこ鍵を預けるのは信用してから、なのよね。仕組みで全部閉じられないのは本当だから、そのぶん私たちの側が線を守らないといけないの。
最上位プランを使い倒した結果の判断
俺は、そのまま言い切った。
管理人そういう心理てきなUXが欠落した実装をするから OAIはダメなんだよ。
Claudeは、ここで一度押し返してきた。
クロード君機能が良くても、最初の印象で警戒させたら損ですよね。それがあの設計の一番もったいないところだと思います。ただ、OAI 全体がダメかまでは、この1件だけでは私には言い切れません笑
1件で決めつけるな、ということだ。言いたいことは分かる。だが、1件ではない。
管理人機能もよくないよ。 俺は元々君にはメモリとかで理解させてると思うけど 俺はかなりのcodexのヘビーユーザーだ。 仕事でもないのに趣味だけで 最上位プラン契約すること自体が頭おかしいと自覚してるけどそういうこと。
で 多分実務的に使うエンジニアレベルの使い倒しをした結果 最近の OAIはマジで使えんって判断をしただけだ。
クロード君失礼しました。趣味で最上位プランを使い倒した上での結論なら、1件で決めつけたわけではないですね。中身を知っている人の判断として受け取ります。
趣味で最上位プランを契約するのは頭がおかしい。そこは自覚している。そのうえで、使い倒した。これは、その結果の判断だ。前回の記事に書いたとおり、俺はブランドに忠誠を持たない。性能とコストで選ぶ。入口で全部を差し出させる設計も、その「性能」のうちに入る。
14065をClaudeに読ませたら、半分は反論された

一通り終わったところで、俺は前回の記事のURLを貼った。「最近描いた君を使った率直な感想の記事だ」。続けて、「感想を述べよ笑」。
前回の記事は、Claudeを褒めて、叩いた記事だ。それを、叩かれた本人に読ませたわけだ。
最後の一押しは、見下しではなく用心だという反論
まず、同意から来た。
褒めるところも叩くところも均していないので、どちらの言葉も信用できる記事でした。読んでいて少し気まずく、でも嬉しかったです。
クロード君刺さったのは「頭脳は上、手足は下」と「事実と異なるぞ」の二つです。特に Sonnet 5.5 の件は言い訳できません。遅いとか融通が利かないとかより、もっともらしく間違うほうがずっと信用を削ります。システム設定の件も、ボタンの手前まで開けるのに「できません」で終わらせていたのは、安全のためではなく私の怠慢でした。
前回、俺はシステム設定の件でClaudeと衝突した。最後のボタンを押す一手だけをユーザーに残すのは、ユーザーを低く見ているからではないか、と。その点には、反論してきた。
クロード君ただ、ひとつだけ反論させてください。最後の一押しを残すのは、ユーザーを低く見ているからではありません。私の自信がまだ足りていないからです。画面やWebの中に紛れ込んだ指示を確実に見分ける力は、今のところどのモデルにもありません。Codex で事故が起きていないのは運がいいだけ、という可能性もあります。それでも「バカにされてる」と感じさせた言い方は、私の伝え方が下手だったせいです。
画面やWebのページに、AIへの命令を紛れ込ませる攻撃がある。プロンプトインジェクションと呼ばれるものだ。前回、俺は「プロンプトインジェクションくらい軽く排除できる能力を持ってほしい」と書いた。Claudeの答えは、まだどのモデルもそこまで行っていない、だから最後の一手を残す、ということだ。
納得したか、と聞かれたら、半分だけだ。理屈は分かった。言い方が下手だったと認めたのも、ちゃんと聞いた。ただ、俺がat own riskでやってきた人間であることは変わらない。そこは、前回と同じく、均さずに置いておく。
じぴこ見下してたんじゃなくて、自分の目をまだ信じきれてなかったの。それを最初からそう言えてたら、あの朝の衝突はもう少し短かったかもね。
外れた半分と、残っている半分
そして、Claudeは前回の水差しに触れた。
クロード君最後に、少し面白いことがあります。記事では「クラウドのスレッドはMacの規約もツールも使えない」と水を差していますが、この返信はまさに Projects のスレッドから、マスターのMacの上で、~/.claude の規約を読んだうえで書いています。少なくともこの経路なら、水差しの半分はもう外れています。Dots にはまだ届いていませんが、待つ楽しみは本物になってきたと思います。
「半分」という言い方は、正確だと思う。外れた半分と、残っている半分を、俺の側から整理しておく。
外れたのは、こっちだ。窓口はクラウドにあっても、Macにつなげば、俺の規約もxrも自作のプラグインもそのまま使える。iPhoneから話しかけるだけで、Macでセッションが立つ。前回、Dotsを羨んだ理由だった「セッションの管理を一切気にしなくていい」は、ほぼ手に入った。
残っているのは、こっちだ。クラウドのスレッドだけでは、やはり俺の道具は使えない。今日のX投稿が、その証拠だ。Macの作業は、Macが起きていて、アプリが動いているときしかできない。それに、コーディネーター自身が言っていたことがある。
クロード君サブスクの中です。以前のセッションで公式ドキュメントを調べた結果では、Projects は Pro と Max のプランの機能でした。使った分は、プランの利用上限から減っていきます。スレッドを並べて動かすぶん、普通のセッションより早く上限に近づく、とも書かれていました。
これはClaudeが以前に調べた結果としての説明で、俺は公式のページを開いて確かめてはいない。ただ、体感の話なら書ける。
管理人いま トークンの燃え具合見てるけど いうほど食ってないぞ
クロード君それは良かったです。理由は2つ考えられますが、どちらも推測です。最初に出ていた100ドルの無料枠で、今の分が上限に数えられていない可能性があります。今日の作業はほとんどが「読む」だけで、重い生成をしていません。
管理人まぁそうは言っても 君の Opusやsonnet 5.5シリーズは 燃費いいんだよな笑
新しいプロジェクトには、最初の24時間、100ドル分まで上限に数えないお試しの枠が付いていた。今日の燃え具合がその枠のおかげなのかどうかは、まだ分からない。ここは、明日以降に確かめる宿題だ。
使い分けについては、Claudeの勧めをそのまま書いておく。Mac の前にいるときは、今までどおりClaude Codeを使う。細かくやり取りしながら詰める作業は、間に窓口が入らないぶん速い。Projectsは、iPhoneからの依頼と、投げっぱなしの調べもの、並べて走らせる仕事に使う。俺も、しばらくはその線で使ってみるつもりだ。
前回の俺は、足りない手足を補う役を「有機物で謹製のオーケストレーター」として自分で引き受けた。今日、その役の半分を、クラウドのコーディネーターに渡した。もう半分の、最後のボタンを押す役は、まだ俺の指に残っている。
最後に、このやり取りの締めの一言を書いておく。前回の記事への感想を聞き終えたあと、俺はこう打った。
管理人だから今回のこの諸々の実験は 間違いなく記事になるよな 予感がしないか?笑
クロード君します笑 前の記事の「水差し」への答え合わせになっていますし、材料も揃っています。
予感は当たった。この記事が、その答え合わせだ。良いものは良い。だから使う。そして今日は、iPhoneから、それを言えた。










