Canva Proの画像で著作権侵害通知?COPYTRACKから警告が届いた実体験と対応方法

Canva Proで取得した画像を使っていたのに、突然「著作権侵害」の通知が届いたら——。
しかも、送り主は見知らぬドイツの会社からで、請求金額は389.59ユーロ(約63,000円)。
これがもし本当なら、正しく使っていたはずの素材が一瞬でリスクに変わることになります。
これは、実際に私が経験した出来事です。
Canvaを長年愛用していた私は、Pro契約中に取得した画像を安心して使用していました。
ところがある日、迷惑メールフォルダに届いた一通の通知から、すべてが動き出しました。
迷惑メールフォルダに「COPYTRACK」?疑惑から始まった違和感

ある夜、いつものようにメールを確認していたときのこと。
ふと迷惑メールフォルダに目をやると、見慣れない件名が目に留まりました。
COPYTRACK – Copyright Infringement Notification
「えっ、フィッシング?」「どこかで聞いたような…?」
正直、最初はスパムかと思いました。
それでも気になって開いてみると、そこには信じがたい内容が書かれていたのです。
「あなたは著作権侵害に該当する画像を不正使用しています。 著作権者からの依頼に基づき、389.59ユーロを請求します。」
一瞬、血の気が引きました。
確かに画像は使った。 でも、それはCanva Proの契約中に正規に取得した素材です。
なぜそんな通知が来るのか、まったく理解できませんでした。
ここから、まさかの展開が始まったのです。


COPYTRACKとは何者なのか?警告メールの正体
最初に思ったのは「これは新手の詐欺か?」という疑念でした。
海外からの突然の請求。
高額なユーロ建ての金額。
そして「著作権侵害」という穏やかではないワード。
しかし、メールの差出人を調べてみると、COPYTRACKは実在するドイツの企業であり、
著作権管理や画像のライセンス侵害の調査を専門とするサービスであることがわかりました。
どうやら、著作権を持つ写真家や代理企業と提携し、画像の無断使用をAIで検出し、ライセンス料を請求する仕組みのようです。
つまり、もし本当に無断使用していたのなら、その請求は正当なものというわけです。
ここで私は「自分の使用方法は本当に合法だったのか?」を初めて疑い始めました。
Canva Proで取得した画像だったはず…疑念と混乱

私はすぐに、問題となっている画像の出どころを確認しました。
なぜなら、その画像はCanva Pro契約中にダウンロードし、商用利用OKのものとして使っていた記憶があったからです。
「まさか間違って別のサイトから拾ってしまった?」
「Pro契約中じゃなかったかもしれない?」
さまざまな可能性が頭をよぎりましたが、冷静になって当時の請求書やデザイン履歴を見返したところ、
確かにその画像はCanva Proで契約していた期間中に取得していたことがわかりました。
しかし、ここで奇妙なことに気づきます。
他の画像は履歴に残っているのに、問題の画像だけが履歴に存在しない。
このとき、私は初めて「Canvaのライブラリから、その画像が削除された可能性」に思い至りました。
Canvaのライセンスを再確認。勝算はあると判断した理由
画像が削除されていても、ライセンスが失効するわけではない。
そう考えて、私は改めてCanvaの公式ライセンス規約を調べることにしました。
Canvaのヘルプページには、以下のように明記されています。
「Canva Proのサブスクリプション期間中にダウンロードしたコンテンツは、契約終了後も引き続き使用できます。」
つまり、使用したタイミングでライセンスが有効であれば、後から画像が削除されたとしても、その使用権は保持されるということです。
これはCanvaの「One Design Use License」などの使用許諾の基本的な考え方でもあります。
私はすぐにCanvaにログインし、該当期間の請求書をPDFでダウンロードしました。
Pro契約中だったことが明記されており、使用日とも完全に一致しています。
ここでようやく、「これは正当な使用だった」と自信を持てるようになり、
COPYTRACKへの対応を開始する決意を固めました。
COPYTRACKに提出した証拠と返信内容とその手順。落ち着いて対応すれば大丈夫
私はCOPYTRACKからのメール内容を読み直し、求められている対応を整理しました。
彼らは「該当画像の使用に関する正当なライセンスの証明」を求めており、
これに対してCanva Proの請求書と、該当期間中の契約が有効だったことを示す情報を準備しました。
さらに、返信には英語で簡潔に状況を説明する文章も添えました。
内容は以下のようなものでした:
I obtained and used the image during an active Canva Pro subscription.
According to Canva’s licensing policy, such use remains valid even after the subscription ends.
Please find attached the invoice for verification.
※ちなみに、COPYTRACKは日本語での対応も可能です。
英語に不安がある場合でも、日本語でやり取りして問題ありません。
あとは提出フォームからPDFファイルをアップロードし、指示どおり送信。
不安はありましたが、正当な使用であることを明確に伝えたことで、あとは判断を待つだけです。
なお、この文章を執筆しているまさに今、2通目の通知が届いています。
同じ作者の別画像が対象とのことで、この記事の画像は急遽最新に差し替えました。
このように、ライセンス取得済みでも通知が繰り返されるケースがあるため、
引き続き慎重に対応する姿勢が求められます。
二通目のメールをよく読んでいて気づいたのですが以下に表示している公式のフォームで返信する方法とは別に
着弾した警告メールに対しライセンスを添付して返信する方法もあるようです。
私自身は今回は念の為に両方とも行ってみました。



ここでCANVA Proと使用年とライセンスを提示するです。ライセンスのPDFはCANVAの設定メニュー内の「お支払いとプラン」の中の「注文と請求書」の中にあります。「請求書を表示」させるとPDFでダウンロードもしくは表示されるのでそれをCOPYTRACKに提示すればOKです。



正式に「問題なし」と認定。COPYTRACKからの解決通知
証拠を提出してから数日後、COPYTRACKの法務部門から返信が届きました。
そこには、私が提出したCanva Proの請求書をもとに、以下のように記載されていました。
「提出されたライセンスは有効であることを確認しました。 よって、ケースID XXXXXX をクローズいたします。」
このメッセージを見た瞬間、ようやく胸をなでおろしました。
Pro契約中に取得した画像を正しく使っていたことが認められた、正当な使用であることが正式に確認されたのです。
※この返信は、1通目の通知(COPYTRACKから届いた最初の警告メール)に対する対応結果であり、
現在進行中の2通目の件については、別途対応中です。
同じような構図であっても、個別に証拠を提出する必要があることに注意が必要です。
この解決通知の内容は画像として添付しておきますので、同様のケースで困っている方の参考になれば幸いです。
Canvaは安心して使える。 しかし、素材管理の意識は必要

今回の一連の出来事は、あくまでもCOPYTRACKという外部サービスによる画像検出の結果として通知されたものであり、
Canva自体に非があったわけではありません。
Canvaは、Pro契約中に取得した素材であれば商用利用が可能であり、契約終了後もそのライセンスは有効と明記しています。
私自身、契約中に正しくダウンロードした画像を使っていたため、ライセンスの正当性も確認されました。
それでも通知が届いたのは、AIによる画像検出がライセンス状況を把握できていない状態で動作しているためだと考えられます。
つまり、「正しく使っていても誤検出される」ことが現実として起こり得るということです。
このような事例を経験した今、私が伝えたいのは以下のポイントです:
- Canvaは正しく使えば安心して利用できるプラットフォームである
- しかし、著作権通知への対策として「いつ、どの契約で、どの画像を取得したか」を記録しておくことは非常に重要
- 通知が来ても慌てず、冷静にライセンス証明を提出すれば問題なく解決できる
Canvaを否定するのではなく、便利なツールを安心して使い続けるために何ができるかを考える。
その意識こそが、これからのクリエイターに求められるリテラシーだと感じています。
追記:当然ですが笑


訳すと
メッセージありがとうございます確認したところ、ライセンスが有効であることを確認しました。
お後がよろしいようで・・・。
Canvaと著作権請求の構造について考えたこと【推測】
※以下の内容は筆者の体験をもとにした推測と仮説を含みます。
読者の皆様が同様の状況に遭遇した場合の参考材料の一つとしてご活用ください。
CanvaとCopytrack、それぞれの立場について【事実】
Canvaは世界中で広く使われているデザインプラットフォームであり、
その利便性の高さは非常に評価されています。
またCopytrackは、著作権侵害の監視や保護を専門とする合法的な企業であり、
クリエイターや権利者の正当な権利保護の一環として活動しています。
今回のような請求が発生する背景には、両者の正当な目的が存在する点を理解しておく必要があります。
一部の構造的懸念について【推測】
筆者が「copytrack canva」などの検索ワードで調査したところ、
同様の事案が複数報告されていることが確認できました。
これは偶発的な事例というより、一定の構造的な背景が存在する可能性があると感じています。
たとえば、以下のような流れが成立することで、利用者が意図せず請求対象になってしまうことがあるかもしれません:
- Canvaにて一時的に素材が公開される
- ユーザーがその素材を利用し、Web等で公開
- 時間経過後、素材がCanva上から削除される
- 使用者に対し、著作権請求がCopytrack経由で行われる
この構造により、利用者が「著作権侵害」とされてしまうリスクが生まれます。
ただし、これらはあくまで筆者の個人的な推測であり、
CanvaやCopytrackが意図的にこのような仕組みを設計・運用しているわけではありません。
むしろ、一部の悪意あるクリエイターが、合法的なサービスの仕組みを逆手に取って悪用している可能性がある、という視点からの考察です。
利用者として今後注意したいポイント【提言】
筆者としてはCanvaの使用を中止すべきだとは考えていません。
むしろ今後も安全に使い続けていくために、以下のようなリスク対策を意識することを推奨します:
- Canva素材のダウンロード時にページURL・日時・ライセンスの種類を保存しておく
- Canva Proユーザーであっても、利用履歴の証明手段を自己責任で保管する
- デザインに使用した画像の出典元を常に明示可能な状態にしておく
こうした備えをすることで、万が一のトラブルにも冷静に対応できるようになります。
※このセクションは筆者の体験に基づく注意喚起・推測を含む考察です。
事実確認のうえで読者ご自身の判断材料の一つとしてご活用ください。
Canvaの著作権とCOPYTRACK通知に関するよくある質問
