5K2Kモニターも安定設置。ULTRARM モニターアーム MA20PW-Sと純正補強プレートの実力をレビュー

5K2Kという超横長・高解像度のウルトラワイドモニター――特にLG 40WP95C-W(39.7インチ・5120×2160・曲面 約12.3kg)のような大型機種を、安全かつ快適に設置するには、相応の強度と可動性を備えたモニターアームが不可欠です。
筆者はこれまでエルゴトロンHX(約5万円)を3年以上使用してきましたが、このたび導入したのがULTRARMのMA20PW-Sと純正補強プレート(品番:Reinforcement Plate)の組み合わせです。
結果から言えば――価格以上の安定性とスムーズな可動性に驚かされました。
本記事では、実際にこのアームとプレートで5K2Kモニターを設置した使用環境をもとに、その性能・使い勝手・注意点を正直にレビューします。
ULTRARM MA20PW-Sで5K2Kモニターを設置してみた

今回設置したのは、LG 40WP95C-W(39.7インチ・5K2K曲面モニター/5120×2160)。
このサイズ・重量のあるモニターを支えるため、選んだのがULTRARM MA20PW-Sと、その純正の補強プレート(品番:Reinforcement Plate)です。



デスクはiLooiLoo製のK字脚ゲーミングデスク(幅112cm×奥行60cm)。
炭素繊維天板でやや軽量な構造ですが、補強プレートを併用することで設置面にしっかり荷重が分散され、たわみや不安定さは一切なし。

実際にモニターを設置してみたところ、アームの剛性は非常に高く、重量級モニターでもグラつきは皆無でした。
むしろ過去に使っていたエルゴトロンHXと比較しても、アーム可動時のスムーズさはULTRARMの方が上と感じるほど。
高さ・左右の調整も軽快で、狙ったポジションにピタリと止まります。
また、VESAマウントはクイックリリース式となっており、あらかじめプレートをモニター側に取り付けておけば、アーム本体にスライドして差し込むだけで固定が完了します。
この構造により、重量級モニターでも無理な体勢にならずスムーズに取り付けできるのは非常にありがたい点でした。

筆者は気合い入れて1人で取り付けましたが大型モニターの取り付けは2人で作業すべきです笑
高解像度かつ横幅のあるモニターを快適に運用するうえで、設置のしやすさと可動の滑らかさは非常に重要なポイントです。
ULTRARM MA20PW-Sは、その両方において十分な満足感を得られる製品でした。
ULTRARMの使い勝手はどうか?エルゴトロンHXと比較して

ULTRARM MA20PW-Sを使用してまず驚いたのは、アーム可動時のスムーズさでした。
筆者は以前より、エルゴトロンHXを43インチ4Kモニターと組み合わせて3年間使用しており、その性能には十分満足していました。(現在も4K43インチで現役稼働中)
しかし今回、ULTRARMを実際に使ってみると、少なくとも可動の滑らかさにおいてはHXを上回っているのでは?と感じました。
特に左右方向の首振りや高さ調整が非常に軽快で、動かしたい方向へストレスなく移動できます。
この点は、日々の使用感に大きく影響するため、高く評価したい部分です。

一方で、上下のチルト(首振り)角度の調整については、エルゴトロンHXとの明確な違いがあります。
HXでは手で簡単に角度調整ができるのに対し、ULTRARMは背面のネジで固定する構造になっており、頻繁に角度を変える用途には向きません。
とはいえ筆者の場合、モニターの上下角は一度決めればほとんど変更しないため、この点は十分に妥協可能と判断しています。
総じて、ULTRARM MA20PW-SはHXに匹敵、あるいは使用感によっては凌駕する性能を持っており、価格差を考慮すれば非常にコストパフォーマンスに優れた製品であると感じました。
補強プレートの重要性と効果

今回の設置で、アーム本体と同じくらい重要だと感じたのが、ULTRARM純正の補強プレート(品番:Reinforcement Plate)です。
筆者はこれまで、43インチの4KモニターにエルゴトロンHXを使用してきましたが、その際にも他社製の補強プレートを使用しており、補強プレートの重要性と有用性を実感していました。

ULTRARMでは純正の補強プレートがラインナップされていたため、今回はそれを選択。
本機種専用というわけではなく、汎用性のある設計となっており、他のアームやデスク環境にも応用できる点は大きな魅力です。
設置したデスクは、軽量な炭素繊維天板のK字脚ゲーミングデスク(iLooiLoo製)。
天板がやや薄めなため、重量のある5K2Kモニターをクランプ固定する際に天板がたわむリスクを懸念していましたが、
補強プレートを併用することで荷重が広く分散され、安定性と安心感が大きく向上しました。
このプレートはテーブルトップマウント方式で、サイズは20×16×2.5cm、重量約600g。
加えて、滑り止めのパッドも付属しており、デスク天板を傷つける心配がなく、安全かつしっかりと設置が可能です。

軽量デスクや天板が心配な環境では、補強プレートの使用はもはや必須と言えるほどの効果があると実感しました。
拡張性も備えたプロ仕様の設計

ULTRARM MA20PW-Sの魅力は、単体での性能だけにとどまりません。
このアームはモジュール構造を採用しており、追加ユニットを取り付けることで構成を拡張できるのも大きな特長です。
例えば、上下2段にディスプレイを重ねて設置する「縦スタック構成」も、アームの剛性や設計から十分対応可能な構造となっています。
モニターのサイズや重量によっては適切なバランス調整が必要ですが、少なくとも構造上の制限で諦める必要はないという点は評価できます。

筆者自身は現状、LG 40WP95C-Wによるシングルモニター運用ですが、
「将来的に縦2段構成にしたい」「別画面を上部に追加したい」というニーズにも応えられる柔軟性は、
他のアーム製品ではあまり見られない、プロユースを見据えた設計思想だと感じました。
ULTRARM MA20PW-Sは大型モニター運用の良き選択肢か?

結論から言えば、ULTRARM MA20PW-Sは40インチ級の大型モニターを設置するうえで、非常に満足度の高い選択肢でした。
剛性・可動性ともに高い水準にあり、特にアームの動作の滑らかさは価格帯を超えた品質と感じます。
5万円クラスのエルゴトロンHXと比べても、使用感の面で大きな差は感じられず、むしろ可動部分の軽さという点ではULTRARMのほうが好印象でした。
もちろん、上下チルトがネジ固定式である点は用途によってはデメリットになり得ますが、
頻繁な角度変更をしない使い方であれば事実上の問題にはならないでしょう。
補強プレートとの併用により、軽量デスクでも安定性は十分。
さらに、モジュール構造による拡張性まで備えており、将来的なレイアウト変更にも柔軟に対応できます。
大型・重量級のモニターを安定して支えつつ、コストパフォーマンスにも優れるアームを探している方には、ULTRARM MA20PW-Sは非常に有力な選択肢と胸を張って言える製品です。
よくある質問(ULTRARM MA20PW-Sレビューに関連して)
