Magic Keyboard難民の救済候補?Keychron B6 ProをMac環境で徹底検証【US配列シザー式】

〜Magic Keyboard愛用者が“その後”を語る〜
Apple Magic Keyboardをこよなく愛してきた筆者が、ついに“次の一台”を真剣に探し始めた──。
きっかけは、MacBookとMagic Keyboardの唯一無二の組み合わせに依存していた「Touch ID」問題。
それがApple Watch導入によって解決した瞬間、「じゃあ、他も試してみようか」と、長年の“純正縛り”に小さなヒビが入った。
Mac歴は浅めとはいえ、日々“喋るように高速入力する”スタイルでキーボードを酷使している自分にとって、
乗り換え候補に求める条件はただひとつ──Magic Keyboardの感触を裏切らないこと。
そんな中で出会ったのが、Keychron B6 Pro。
US配列・シザー式・マルチ接続という条件をすべて満たしながら、価格は想定よりずっと“現実的”。
「これは試さずにスルーするほうが後悔するやつでは?」と、気づいたら購入ボタンを押していた。
本記事では、Magic Keyboardを使い倒してきた立場から、Keychron B6 Proへのリアルな乗り換え体験をレビュー。
打鍵感/キー配列/接続方式の違いから、細かなつまずきポイント、Macとの相性まで、忖度なしで綴ります。
Magic Keyboard難民にとって「これは代替になり得るのか?」──その答えを探すレビューです。

Keychron B6 Pro開封レビュー|想定外だった付属品と初期設定の落とし穴?笑

まず箱を開けて一番に驚いたのが、専用のキーボードカバーが付属していたこと。
よくある「あとで買い足す系」だと思っていたので、これは地味にうれしいポイントでした。
ただし、カバーをつけたまま使うとタッチに明確な違和感があり、
長年カバーなし派だった筆者としては、戸惑いを覚えるスタートになりました。

接続時にやらかしたのは、思い込みMAXの勘違い。
USB A to Cの変換プラグを見て「おっ、これがレシーバーか」と思い込んで、
MacのUSBポートに何の疑いもなくブスッと挿し込みました。
しかも当時の筆者、内心でこう考えてました:
「ほう……このレシーバー、USB-Cの差し込み口が背面についてるのか。なるほど、ポートを1つ潰さない仕組みね。画期的だな。」
──とまぁ、完全に架空のテクノロジーを脳内で補完して納得してたわけです。
そりゃ2.4GHzが反応するわけないですね……。
落ち着いてパッケージを確認したら、ちゃんと別にUSBレシーバーが入ってました。
「見た目が似てるから」では済まされないレベルのミスですが、たぶん1回は誰でもやります。はい。(やらないw
キーボードが無事に認識されると、macOS側で「キーボードの種類を特定しますか?」というアシスタントが起動します。
左右のShiftキーを押す指示に従って操作すると、
「ANSI/JISどちらの配列か?」という選択肢が表示され、このキーボードはUS配列なのでここで必ず「ANSI」を選択。
うっかりJISを選んでしまうと、以後のキー配置がズレて使いづらくなるので注意が必要です。
Magic Keyboardと打鍵感を比較|静音性・感触の違いと好みの分かれ目

最初にカバーを外して“素”の状態でタイピングした瞬間、思わず「おっ」と声が漏れた。
──打鍵感が、Magic Keyboardにめちゃくちゃ近い。
シザー式特有の“吸い付き感”、軽すぎず重すぎない反発、スッと戻るキーの感触。
Mac用Magic Keyboardを使い慣れた指が、そのままB6 Proにも自然に馴染んでいく感覚があった。
さらに驚いたのが静音性。Magic Keyboard自体も静かな部類だが、
B6 Proはそれをさらに1段階下回るくらいに静か。
深夜に作業していても音が気にならず、カチャカチャ音が苦手な人にはかなりありがたい。
ただし──ここで、また“カバー”の話に戻る。
カバーを装着した状態で打つと、ほんの少しだけタッチに抵抗感が生まれる。
この影響で、“吸い付き感”がややスポイルされる印象は否めなかった。
打鍵音はさらに抑えられるが、「打鍵感重視派」にとっては好みが分かれるポイントになる。
静音性を優先するか、フィーリングを優先するか。
この辺りは「自分の用途と美学」によって答えが変わる部分だろう。
とはいえ、カバーは取り外し可能。
その日の用途や環境によって、自由に運用を切り替えられる点は大きな利点だと感じた。
Magic Keyboardとの配列の違いで戸惑った点|慣れるまでのリアルな感覚

最初に「あれ?」と戸惑ったのが、fnキーの位置。
Magic Keyboard(テンキーなし)では左下にあったこのキーが、B6 Proでは右下に配置されていて、
無意識で左端を押して“空振り”することが何度かあった。
とはいえ、fnキーって意外と日常で多用する場面は少ない。
数日使っているうちに、自然と「そういえば迷わなくなってたな」という感覚に落ち着いた。
もうひとつの違和感は、テンキーの存在による指の迷い。
Magic Keyboardからフルサイズに移行すると、カーソルキー(←↓→)の位置が右にずれたように感じる。
特に“ブラインドでカーソル操作する派”の自分には、
「手がテンキーに吸い寄せられる」ような現象が最初はあった。
ただこれも、実際は指先の“感覚的な地図”が書き換えられるまでの話。
1〜2日も使えば、キーの位置が身体に染み込んでくる。
最初こそタイポは増えるけれど、違和感はじわじわ消えていく。
そして最後に触れておきたいのが、テンキー+ファンクションキーの存在感。
数字入力やDelete/Page Up/Home系の操作は、やっぱりあると便利。
作業効率を求めるなら、テンキーのある環境に一度慣れたら戻れない感覚があるのも事実だ。
つまり、配列や配置の違いによるストレスは一時的なもの。
「慣れ」の壁を越えれば、快適さはむしろ上回るというのが正直な実感だった。
Keychron B6 Proの接続方式と使い勝手|Macでの切り替えは快適?

Keychron B6 Proは、以下の3系統の接続方式に対応している。
接続方式 | 切り替え方法 | 特徴 |
---|---|---|
USB-C有線接続 | 背面スイッチを「Cable」に | 安定性◎/電池不要 |
2.4GHzワイヤレス | 背面スイッチを「2.4G」+USBレシーバー | 遅延なし/ゲーミング用途でも◎ |
Bluetooth | 背面スイッチを「BT」+ fn+1〜3 | 最大3台まで即切り替え可能 |
実際に使ってみると、接続切り替えは驚くほどスムーズ。
Bluetoothでのマルチペアリング切り替えも快適で、
「今このMacで作業 → 次はiPadで作業」みたいな環境でも、ストレスゼロで行き来できた。
しかも、ファンクションキー(音量・輝度など)もmacOSで問題なく動作。
Macユーザー視点での互換性は非常に高く、接続まわりの完成度には正直驚かされた。
操作方法やモード切り替えについては、同梱の“チートシート風マニュアル”が頼りになる。
図解されていて内容自体はとても分かりやすい……のだが、
文字サイズが絶望的に小さい。
老眼勢の自分には拡大しながらじゃないと読めなかったし、初見で読むにはやや厳しい。

なので、初回セットアップ時は以下を推奨:
- チートシートをスマホで撮って拡大
- 公式サイトからPDF版をDLして確認
「キーボード設定に自信のない人」「複数端末をよく使う人」でも、
このあたりのUXはかなり親切で、B6 Proは“初めての非純正キーボード”としてもおすすめできる完成度だと感じた。


Magic Keyboardと徹底比較|Keychron B6 Proの良かった点・惜しい点

Keychron B6 Proを数日使ってみて、まず言えるのは──
「これは別物だけど、Magic Keyboardの代替として十分に成立する」という安心感があったこと。

◎ 良かった点
まず、打鍵感は非常に近い。
カバーを外せば、Magic Keyboardと並べても違和感のない感触で、
むしろ打鍵音に関してはB6 Proの方が静か。夜間作業ではこちらの方が快適だった。
さらに、テンキー付き・マルチ接続・2.4GHzレシーバー対応といった実用性は、明らかにB6 Proが優位。
Magic Keyboardにはない「使える機能」が詰まっていて、仕事道具としての完成度は高い。

△ 惜しい点
とはいえ、Apple純正ならではの“美しさと一体感”はやはり別格。
B6 Proも質感は悪くないけれど、筐体のスリムさ・無駄のなさ・佇まいはMagic Keyboardが一歩上。
このあたりは“完成度”というより、「ブランド体験」の領域に近い。
また、保証やサポート面ではAppleの方が手厚い。
Keychronは1年保証+オンライン対応が中心なので、
「サポート込みの安心感に価値を感じる人」にはやや不安かもしれない。

💡 結論
もし「打鍵感の近さ・静音性・実用性」で選ぶなら、B6 Proは有力な選択肢になる。
逆に、「見た目の統一感」「Apple製品としての美学」を重視するなら、Magic Keyboardの価値は揺るがない。
りんご税を払ってでも純正にこだわるか、非課税の自由を取るか。
そこはもう、“キーボード道”における宗教観みたいなものだと思う(笑)
でも、少なくともB6 Proはその議論に堂々と加われるだけの完成度を持った一台だった。
数日使って感じたこと・注意点まとめ

Keychron B6 Proを数日使い込んでみて、最も印象的だったのは、
「Magic Keyboardの感覚に“戻る”ように指が馴染んできた」という手応えでした。
最初の数時間は、キー配列や打鍵感の微差、テンキーによる距離感のズレに若干戸惑うものの、
それらはどれも“気づいたら慣れていた”タイプの違和感。
特にMagic Keyboardに体が染み付いている人ほど、「これは別物だけどすぐ馴染む」という感覚があるはずです。
キーボードカバーに関しては、有無でタッチの印象がけっこう変わるため、人によって評価が分かれるかもしれません。
ちなみに私は、もともとシザー式の打鍵感が好きで、Magic Keyboard時代からカバーなしで運用してきました。
キーボードやマウスは“消耗品”という認識なので、使用感を損なう可能性があるカバー類は基本使わない派です。
とはいえ、これはあくまで個人の好み。
衛生面や静音性を重視する人にとっては、カバー運用も有効な選択肢だと思います。
総じて、最初の数時間〜1日を乗り切れば、違和感もストレスもほぼゼロに。
この手のキーボードでここまで自然に移行できたのは、正直初めてかもしれません。
「Uキーが反応しない」は本当か?Keychron B6 ProのAmazonレビューを実機で検証
購入前にAmazonレビューをチェックしていて、ちょっと気になったのが
「Uキーの反応が悪い」「高速タイピングだとキー入力が抜ける」という声。
──正直、これは構えていた。
筆者は“喋るように入力する”タイプなので、もしこれが本当ならかなりストレスになる。
結論から言うと、自分のB6 Proでは一切再現せず。
高速タイピングでもUキー含めて全体的に極めて安定しており、違和感もゼロだった。
もちろん、使用環境やロット差の可能性はあるが、
macOS 15.5+M1 Max環境では全く問題なし。むしろ「拍子抜けしたくらい」快適だった。
さらに、Amazonレビューでよく見かける不満点と、実機での所感をまとめると以下の通り:
指摘された不満点 | 実機での検証・所感 |
---|---|
Uキーの反応が悪い/高速入力で抜ける | 再現なし。喋るレベルの高速タイピングでも正常に入力された。 |
打鍵時に筐体が軋む | 強く叩くような打鍵をしない限り、剛性は十分。軋みも感じず。 |
傾斜がなく平坦すぎて打ちづらい | 傾斜は確かに控えめだが、パームレストやスタンドで調整可能。 |
Bluetooth接続でキーが連打される | 自環境では発生せず。初期ロット or OS依存の可能性あり。 |
Enterキーが小さくて押しにくい | US配列由来。JISからの乗り換えなら違和感はあるが、慣れで解消可能。 |
全体を通して感じたのは、
不具合とされている多くが「環境差」または「慣れの問題」であること。
少なくとも自分の環境では、
「指摘されていた不安要素が全部“杞憂”だった」という印象しか残っていない。
レビューは大事。けれど、最終的には“自分の手で確かめる”ことが一番確実──
そんな当たり前を再確認させられた気がする。
Keychron Launcherの使い方と注意点|キーマッピング変更前に知っておくべきこと
Keychron B6 Pro のキーマッピング変更に使用できる公式Webツール「Keychron Launcher」は、以下の接続方法とブラウザ環境が動作条件となっています。
使用前に必ず以下の条件を満たしているか確認してください。
接続条件

まず、設定を反映させるにはBluetooth接続ではダメ。
必ず以下のいずれかで接続する必要がある:
- USBケーブルによる有線接続
- 2.4GHzレシーバー経由のワイヤレス接続
Bluetooth接続のままだと、Webツールが正常に起動しないので注意。
正常に反応するブラウザの場合、画面左側の「接続」の + をクリックするとペアリングされている一覧が出ますのでその中にこのキーボードがあるはずです。
設定にもよるのかも知れませんがSafariはそもそもこの「接続」がグレーアウトして反応してくれません。
対応ブラウザ(2025年5月時点)
ブラウザ | 動作状況 |
---|---|
Google Chrome | ○ 起動可能 |
Microsoft Edge | ○ 起動可能 |
Brave | ○ 問題なく起動(強固なセキュリティ設定でも確認済) |
Safari | × 非対応 |
Vivaldi | × 起動せず(Chromiumベースでも非対応) |
特にVivaldiは起動しないだけでなく、設定を変えても改善しないという報告があるため、
最初からChromeかEdgeを使うのがベスト。
補足ポイント
- Braveでは「最強モード(セキュリティ最大)」でも起動確認済み
- Safariは完全非対応なので、Macユーザーは要注意
- Launcher自体は非常に軽くて直感的。一度使えばすぐ慣れるレベル
初回の設定変更時には、
- チートシートの該当キー情報と合わせて確認
- PDFマニュアルを別タブで開いておく
などの対策をしておくと、迷わず確実にカスタムが反映されるはず。
Keychron B6 Proは買いなのか?Magic Keyboard難民に伝えたい“最後の一押し

MacでMagic Keyboardを長く使ってきた人にとって、“代わりになるキーボード”選びは想像以上にハードルが高い。
特に──
- US配列
- シザー式
- Mac対応
- マルチ接続
この4条件をすべて満たす選択肢は、実質「B6 Pro」とその他僅かな機種くらいしか見当たらなかった。
そして実際に使ってみると──
「これは別物だけど、すぐに馴染む」
「むしろ実用性はMagic Keyboardを超えてる」
そんな手応えがあったのは事実だ。
もちろん、Apple純正の美学やTouch IDといった“唯一無二の要素”もある。
だが、純正の延長線上で、より多機能・合理的な選択肢を探すなら──B6 Proは現時点で最有力と断言できる。
迷っている人には、こう言いたい。
「後悔するなら、買ってから後悔すればいい」。
なぜなら、このキーボードは──
試さずにスルーするには、あまりにも惜しい完成度だから。


このキーボードを見つけるまでに何をリサーチしたのか!詳細は以下の記事だよ!

よくある質問
