Satechi X3 レビュー|Macユーザー必見!美しさと実用性を両立したBluetoothキーボード

Macに溶け込む洗練されたデザイン、テンキー付きUS配列、最大4台までのマルチペアリング——
「Apple純正キーボードでは物足りないけれど、妥協はしたくない」そんなMacユーザーに向けたBluetoothキーボードが、Satechiの「Slim X3(ST-BTSX3S)」です。
筆者はこれまで40年の間に20台以上の外部キーボードを試してきたガジェットレビュアー。
特にKeychron B6 Proをしばらく愛用してきましたが、今回、実機レビューで出会ったSatechi X3の完成度には驚かされました。
本記事では、実使用レビュー/他社比較/弱点の分析/購入判断のポイントまで、忖度なしで解説します。
「Mac用キーボードで迷っている」「US配列が気になっている」そんな方にこそ、ぜひ読んでほしい内容です。

Satechi X3のスペック詳細|Apple製品との相性・他社キーボードとの違いは?

Satechi Slim X3(ST-BTSX3S)は、単なるBluetoothキーボードではなく、「Apple純正の世界観に調和するプロダクト」として設計された一台です。
本章では、Macユーザーが気にする3つのポイント──「見た目・キー配列・接続性能」に焦点を当て、Magic KeyboardやLogicool MX Keysなどの定番キーボードとも比較しながら、Satechi X3の特徴を掘り下げます。
Macとの親和性|アルミ筐体と一体感デザイン
Satechi X3は、天板にアルミニウム素材を採用したフラットな筐体で、Apple純正キーボードに匹敵する“統一感”を持つのが最大の魅力です。
- カラバリは「シルバー」「スペースグレイ」——Apple製品との色調マッチ
- ロゴレスでミニマル、Magic Keyboardに近い設計思想
- チープ感ゼロ、Macデスクにそのまま置いて“浮かない”ビジュアル
Magic Keyboardと並べても、質感・仕上げともに引けを取りません。むしろ、テンキー付きモデルを求めるなら、Magic Keyboard(テンキー付き)は価格が2倍以上するため、コストパフォーマンス面ではX3に軍配が上がる場面もあります。
US配列+テンキーの使いやすさ|誰に向いているか?
X3はフルサイズのUS配列(111キー)を採用しており、数字入力の多い業務ユーザーに最適です。
- CommandやOptionキーの位置もmacOSに完全最適化済み
- JIS配列と違い、記号の位置(@, _ など)が異なるため、移行直後は慣れが必要
- 日本語/英語の切り替えはCaps LockやKarabiner-Elements等のツールで代用可能
「JIS配列でしかタイピングできない」という人には向きませんが、US配列に慣れればタイピング効率も上がり、ショートカット操作が直感的になります。
マルチペアリング性能|最大4台は希少スペック

Satechi X3は最大4台までBluetooth接続を登録でき、切り替え専用キーで即切替が可能。
これはLogicool MX KeysやKeychron Bシリーズよりも1台分多く対応できる点で優秀です。
- 対応デバイス:MacBook、iPad、iPhone、会社用PC など
- 実際の切替は約2秒以内。筆者環境では途切れや遅延なしで運用できました。
- Logicool MX Keysも3台まで。4台接続できる機種は現状非常に限られています。
複数Appleデバイスを併用するユーザーにとって、「あと1台分の余裕」は想像以上に快適です。
Satechi X3の実使用レビュー|使用感・打鍵音・接続安定性を徹底検証

Satechi X3をしばらく使ってみて感じたのは、「外見だけじゃない、使い心地もしっかりしている」という安心感でした。
とくに打鍵感とBluetooth接続の安定性は、日々の業務や作業でストレスなく使える重要なポイントです。
ここでは、筆者自身の使用感に加えて、一般レビューからの声も交えながら、Satechi X3の実力を掘り下げていきます。
打鍵感と静音性|シザー式に期待される“上品さ”を備えるか?
Satechi X3のキー構造はシザー式。MacBook純正のキーボードと同様の構造を採用しており、「薄型なのに手応えのある打鍵感」を実現しています。
- キーストローク:約1.5mm(MacBook Pro M1モデルと同等)
- タイピング音:空打ちで約45〜50dB(図書館レベルの静かさ。むしろMagic Keyboardより静音)
Keychron B6 Pro(同じくシザー式)と比較すると、X3の方が若干軽めで反応が速く、長文タイピング時の疲労が少ない印象です。
静音性に関しても「夜間使用」「ビデオ会議中のタイピング」でも問題なし。
レビューで見かける“うるさい”という声は、机の素材や打ち方に起因している可能性が高いと判断できます。
Bluetooth接続の安定性|Appleデバイスで遅延・切断は?
筆者の環境(MacBook Pro, iPhone 15 Pro Max, iPad Air 5)で2週間以上使用しましたが、接続切断・遅延・誤動作は一切なし。
- 切替速度:平均約2.1秒(Bluetooth切り替え専用キーで瞬時認識)
- バックライトONでも接続安定度に変化なし
- OS間スイッチも滑らか(macOS⇄iPadOS)
Amazonレビューに見られる「途切れる」という声は、2.4GHz帯の干渉(Wi-Fiルーター、他Bluetooth機器)によるケースが大半です。
さらに安心材料として、Satechi X3は技適マーク取得済み。
日本国内の無線使用基準もクリアしており、環境が整っていれば高い信頼性を持つデバイスと言えるでしょう。
質感・視認性|見た目と操作性の“両立”
外観だけでなく、実用面でも「使っていて気持ちいい」と感じる設計が際立ちます。
- キー表面はマット仕上げで指が滑りにくい
- フォントはApple純正風の中庸サイズで視認性良好
- 全体に“ガジェット臭”がなく、デスクの一部として溶け込む
特に仕事中、タイピング時間が長くなってくると、「見た目の満足度」と「操作性」の両立は重要な評価軸です。
Satechi X3はこのバランスが非常に高いレベルで成立しています。
購入前に必ず確認すべき3つの注意点|Satechi X3の弱点とその対処法

Satechi X3は全体として非常に完成度の高いBluetoothキーボードですが、購入前に把握しておきたい点がいくつかあります。
特に日本国内ユーザーにとっては「US配列の特徴」や「バッテリー持ち」「光の感じ方」といった部分が選定ポイントになるでしょう。
ここでは筆者の体感と他ユーザーの声をもとに、主な注意点を紹介します。
US配列って使いにくい?|JIS配列ユーザーの注意点と対処法
Satechi X3はUS配列専用モデル。日本語JIS配列には非対応のため、以下の点で違いがあります:
- 記号の位置(@ / : / _ など)が異なる
- Enterキーが横長で小さい
- 半角/全角切り替えキーが存在しない(Caps Lock or Command + Spaceで代用)
【対処法】
- macOSの「入力ソース」設定でCaps LockをIME切替キーに変更可能
- Karabiner-Elementsを使えば、日本語キーボードに近い感覚でUS配列を運用可
移行のしやすさ:JIS配列に強く依存していない人なら、1週間もあれば慣れるレベルです。
バッテリー持ちはどう?|Keychronとの違いと“実用上の差
Satechi X3のバッテリー駆動時間は以下の通り:
バックライト設定 | 連続使用時間の目安 |
---|---|
OFF | 約60日(公称値) |
最も暗い | 約144時間 |
中間(レベル5) | 約24時間 |
最も明るい | 約10時間 |
一方、Keychron B6 Proは最大1200時間(ライト非搭載)という異次元の持久力を誇ります。
ただし、これは「1日5時間使用 × 8ヶ月」など明確な前提がある一方、X3は使用条件が曖昧なため数字比較は不公平です。
【結論】
- 「バックライトを使わないならX3でも十分」
- 「充電頻度がストレスな人」「出張が多い人」はKeychron B6 Proの方が安心
X3はUSB-C充電式なので、MacBookとケーブルを共用できる点ではむしろ手軽です。
バックライトの“光漏れ”は好みが分かれる

Satechi X3はキー全体ではなく、周囲から光が漏れる仕様です。
- 暗所ではキーの輪郭が浮かび上がる見え方になる
- MacBookのような「キー面から発光する美しさ」はない
- フォントの視認性は高いが、美しさ重視派は違和感を覚える可能性あり
【対処法】
- バックライトは10段階調整可。レベル3以下にすれば光漏れはかなり抑えられる
- 日中使用・明るい部屋での利用ならほぼ問題なし
💡 見た目重視でバックライトにこだわるなら、Apple純正 or Razer Pro Type Ultraのようなモデルも検討の余地あり。

Satechi X3 vs Keychron B6 Pro|用途別に選ぶべきキーボードはどっち?

Satechi X3とKeychron B6 Pro。
どちらもMac向けとして高い完成度を誇るBluetoothキーボードですが、機能や思想はまったく異なります。
本章では、両モデルを以下の5項目で徹底比較し、「どちらを選ぶべきか?」の判断軸を提示します。
比較項目 | Satechi X3 | Keychron B6 Pro |
---|---|---|
キー構造 | シザー式 | シザー式 |
配列 | US配列のみ | JIS/US選択可 |
バッテリー持続 | 最大約60日(バックライトなし) | 最大1200時間(ライトなし) |
マルチペアリング | 最大4台 | 最大3台 |
キーマップ変更 | 不可 | 可(専用アプリで設定可) |
デザイン | Appleライクなアルミ筐体 | レトロな質感、樹脂製 |
重さ/薄さ | 軽量・薄型 | やや厚め・堅牢 |
価格帯 | 中価格帯(1万円前後) | X3より低価格 |
こんな人はSatechi X3向き
- Apple純正ライクな“美しい外観”を重視
- US配列に違和感がない、むしろ歓迎
- iPhone/iPad/MacBookなど複数端末を使い分けている
- キーマップ変更などの高度なカスタマイズは不要
特に、「Magic Keyboardが高すぎる」「でも純正っぽい見た目は捨てたくない」人には、Satechi X3は絶好の選択肢です。
こんな人はKeychron B6 Pro向き
- キー配列を細かくカスタマイズしたい(Mac以外でも使う)
- バックライト不要/とにかくバッテリー持ちが最優先
- レトロ系・個性的な見た目が好き
- 打鍵感より“堅牢さ”や“安定感”を重視
Keychronは「ガジェットを自分仕様に調教したい層」には強く刺さるブランド。特にプログラマーやカスタム志向の強いクリエイター層に向いています。

よくある質問(FAQ)

結論|Satechi X3は“Appleライクを手軽に再現したい人”に最適な選択

Satechi X3は、「Mac環境に完璧に溶け込むビジュアル」と「実用に耐える打鍵性・安定性」を両立したBluetoothキーボードです。
Magic Keyboardのような外観を持ちながら、テンキー・マルチペアリング・USB-C充電といった現代的な機能もきちんと備えています。
結論として、以下のようなニーズを持つ方には、自信を持っておすすめできます。
Satechi X3が合う人の特徴
- Macの世界観に合わせた美しい外観を重視
- US配列に慣れている、あるいは挑戦してみたい
- iPhone/iPad/Macを切り替えながら仕事をしている
- キーボードに過度なカスタマイズは求めない
- Magic Keyboardに出せる予算まではないが、純正級の体験をしたい
こんな人は他モデルを検討すべき
- キーマッピングを変更したい(開発系/ショートカット多用)
- 長期出張などで“充電頻度ゼロ”を求める
- JIS配列から離れられない/記号入力が多い
- バックライトの美しさにこだわりがある
こうしたニーズがある場合は、Keychron B6 ProやLogicool MX Keysなどの選択肢も視野に入れるべきです。
Satechi X3は“妥協なしでMacデスクを完成させたい人”の1台
「純正にこだわりたくはない。でも統一感は妥協したくない。」
そんな人にこそ、Satechi X3はピッタリです。
過度な機能ではなく、必要十分な快適さと見た目の完成度。
Mac用キーボード選びで迷っている方の“終着点”として、検討に値する一台です。



