Bitwardenの使い方【2025年最新版】無料で高機能なパスワード管理ツールを徹底解説!

オンラインサービスを安全に使うためには、強力かつユニークなパスワード管理が欠かせません。
近年、パスワードマネージャーの中でも高い注目を集めているのが、オープンソースで無料から使える「Bitwarden」 です。
この記事では、2025年最新仕様に基づき、Bitwardenの導入方法から日常的な使い方、さらにセキュリティ機能や新たに追加されたパスキー(Passkey)対応まで、初心者にもわかりやすく解説します。
「無料でもここまでできるの?」と驚くほど充実した機能を、あなたのセキュリティ対策にぜひ活かしてください。
Bitwardenとは?

Bitwarden(ビットワーデン)は、オープンソースで開発されているパスワードマネージャーで、無料プランでも多くの機能を利用できる点が大きな特徴です。
2025年現在、個人・法人を問わず多くのユーザーに支持されており、その理由は以下の3点に集約されます。
- エンドツーエンド暗号化(E2EE)で保管データの安全性が非常に高い
- オープンソースであるため、透明性と信頼性が確保されている
- 無料プランでも複数デバイス間の同期や自動入力などが利用可能
Bitwardenは、Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの主要ブラウザ拡張機能、iOS・Androidアプリ、WindowsやMac向けのデスクトップアプリなど、多様なプラットフォームに対応しています。
また、有料のプレミアムプラン(年額10ドル)に加入すると、TOTP(二要素認証)の発行や、セキュリティレポート、ファイルの暗号化保存などの追加機能が利用可能になります。
セキュリティとコストのバランスを重視するユーザーにとって、Bitwardenは非常に優れた選択肢といえるでしょう。
Bitwardenのインストールと初期設定

Bitwardenは、まず公式Webサイトでアカウントを作成しておくと、その後の拡張機能やアプリの設定がスムーズです。
ここでは、アカウント作成から各種環境へのインストール方法までを順を追って解説します。
1. アカウントの作成(公式サイト)
まずはBitwardenの日本語公式ページ(https://bitwarden.com/ja-jp/)にアクセスし、画面右上の「無料で始める」ボタンをクリックします。
新規登録ページ(https://bitwarden.com/ja-jp/go/start-free/)からアカウントを作成できます。
登録ページには一部英語の項目がありますが、入力内容はシンプルです。
画面の説明(翻訳補足付き):
- Email:登録用メールアドレスを入力します。
- Preferred server location:データを保存するサーバーの場所を選びます。
bitwarden.com
(北米)またはbitwarden.eu
(EU圏)を選択できます。- 日本からの利用であれば基本的に
bitwarden.com
を選んで問題ありません。 - ニュースレター配信(任意):
“Get advice…” のチェックボックスは、製品ニュースや研究協力の案内を希望する場合のみチェックを入れます(不要であれば外して問題ありません)。 - 最後に「By continuing…」とある部分は、利用規約とプライバシーポリシーへの同意を意味します。内容に同意できればそのまま登録を続けてください。
マスターパスワードは絶対に忘れないようにしてください。復元手段はありません。
強力で覚えやすいパスフレーズ(複数の単語を組み合わせた長いパスワード)がおすすめです。
2. ブラウザ拡張機能のインストール

Bitwardenは以下のブラウザに対応しています:
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Mozilla Firefox
- Brave、VivaldiなどのChromium系ブラウザ
各ブラウザの拡張機能ストアで「Bitwarden」と検索し、インストールします。
インストール後、拡張機能のアイコンをクリックして先ほど作成したアカウントでログインします。
3. モバイルアプリ・デスクトップアプリのインストール

スマートフォンやPCでもBitwardenを利用できます。
- iOS:App Storeで「Bitwarden」を検索
- Android:Google Playで「Bitwarden」を検索
- Windows / macOS / Linux:公式サイトからダウンロード可能(https://bitwarden.com/download/)
モバイル版では、指紋認証や顔認証を利用したロック解除にも対応しています。
基本的な使い方

Bitwardenでは、ログイン情報の登録・自動入力・パスワード生成といった基本機能が直感的に利用できます。
ここでは、よく使う操作を中心に解説します。
1. ログイン情報の保存方法
Webサイトに初めてログインすると、ブラウザ拡張機能が自動で「保存しますか?」と表示します。
保存を承諾すれば、次回から自動入力が可能になります。
また、手動で保存する場合は、拡張機能やアプリの「+」ボタンから新規アイテムを作成し、以下の情報を入力します。
- サイト名(任意)
- ユーザー名
- パスワード
- URL(ログインページ)
入力後に「保存」をタップすれば登録完了です。
2. 自動入力(オートフィル)機能の使い方
保存したログイン情報は、対象ページを開くだけで自動入力が可能です。方法は以下の通りです。
- ブラウザ拡張機能のアイコンをクリックし、該当サイトのログイン情報を選択
- あるいはフォーム上で右クリック → 「Bitwarden → 自動入力」を選ぶ
スマートフォンアプリでは、OS設定で「パスワード自動入力にBitwardenを使用する」を有効にすることで、他のアプリやブラウザにも対応可能です。
3. パスワードの生成と強度チェック
Bitwardenには、強力なパスワード生成機能が搭載されています。
ブラウザ拡張機能やアプリの「パスワードジェネレーター」から以下を指定できます。
- 文字数(例:16文字以上推奨)
- 使用する文字種(英数字・記号・大文字など)
- 記憶しやすいパスフレーズ形式(複数単語の組み合わせ)も選択可能
強度チェック機能(セキュリティレポート)は有料プラン限定ですが、無料でも生成機能は制限なく利用できます。
最新機能の活用

Bitwardenは継続的にアップデートされており、2025年現在ではパスキー対応や新しいデバイス認証機能など、より安全かつ便利に使える機能が追加されています。
ここでは注目の新機能を紹介します。
1. パスキー(Passkey)対応

Bitwardenは2023年末からパスキー(Passkey)に対応しました。
パスキーはFIDO2準拠のパスワードレス認証技術で、生体認証やPINを使って安全にログインできます。
利用には次の準備が必要です:
- BitwardenのWeb Vaultまたは拡張機能を使用
- 対応ブラウザ(Chrome, Edgeなど)とデバイス(スマホやPC)
- Bitwardenアカウントにログイン後、「アカウント設定 → パスキー」から登録
パスワード不要でログインできるため、利便性と安全性を両立した次世代認証として注目されています。
2. 新しいデバイス認証(New Device Verification)
セキュリティ強化の一環として、新しいデバイスで初めてログインする際に追加認証が導入されました。
- 既存デバイスでの承認(メールまたはVault確認コード)
- 未認証デバイスからのログインブロック
この機能により、第三者によるなりすましログインリスクを軽減できます。
3. ブラウザ拡張機能のUIリニューアル

2024年にはブラウザ拡張機能のUIが刷新され、操作がより直感的になりました。
主な変更点:
- よく使う機能(Vault検索、ログイン、パスワード生成など)へのアクセスが簡略化
- セクションごとの表示が整理され、モバイル版とも統一感が向上
- ダークモードへの切り替えも強化
初めて使う人でも迷わず使えるデザインになっています。
デバイス間の同期とチーム共有

Bitwardenの大きな特長のひとつが、無料プランでも複数デバイス間で同期ができる点です。
さらに、ファミリープランやビジネスプランを利用すれば、パスワードの共有や組織的な管理も効率的に行えます。
1. 複数デバイス間の自動同期
Bitwardenでは、同じアカウントでログインしていれば、PC・スマホ・タブレットなど複数の端末間で自動的にVault(保管庫)を同期できます。
例えば、PCで保存したログイン情報をスマートフォンからも即座に利用できます。
同期はクラウド経由で行われ、すべてのデータはエンドツーエンド暗号化で保護されており、安全性も確保されています。
2. ファミリープランによる共有(年額40ドル/最大6人)
有料のファミリープランでは、最大6人のメンバーでVaultの中身を共有できます。
個人のプライベートVaultに加え、「組織Vault」と呼ばれる共有スペースを使って、以下のような用途に便利です:
- 家族でのNetflixやAmazonなどのアカウント共有
- 金融機関の情報や契約書類の共同管理
- パスワード管理の習慣を家族全体に浸透させたい場合
個別のアクセス権管理や監査ログ機能はありませんが、家庭内の共有には十分な機能です。
3. ビジネス利用:チーム/エンタープライズプラン
ビジネス用途には、以下の2種類のプランがあります(価格はすべて1ユーザーあたり年額)。
- チームプラン($24/ユーザー/年)
- エンタープライズプラン($48/ユーザー/年)
主な違いは以下の通りです:
機能 | チームプラン | エンタープライズプラン |
---|---|---|
ユーザー管理 | ◯ | ◯ |
組織内Vault共有 | ◯ | ◯ |
グループ単位のアクセス制御 | ◯ | ◯ |
シングルサインオン(SSO)対応 | × | ◯ |
セキュリティポリシーの一括設定 | × | ◯ |
SCIM/APIによる自動プロビジョニング | × | ◯ |
エンタープライズプランは、より大規模な組織向けのセキュリティ統制と自動管理を重視した設計です。
Bitwardenのセキュリティ面と信頼性

Bitwardenは、セキュリティを最優先に設計されたパスワードマネージャーです。
オープンソースであることに加え、業界標準の暗号技術や独立監査によって、安全性と透明性の両立を実現しています。
1. エンドツーエンド暗号化による保護

すべてのデータは、ユーザー端末上で暗号化されたうえでBitwardenのサーバーに保存されます。
つまり、Bitwarden運営側でもユーザーのデータ内容を復号できません。
使用されている暗号方式は以下の通りです:
- AES-CBC 256ビットによる暗号化
- PBKDF2 SHA-256による鍵導出(マスターパスワード)
- Zero-knowledge設計(運営側がパスワードを一切知らない)
この仕組みにより、仮にサーバーが攻撃された場合でも情報が漏洩するリスクを大幅に抑えられます。
2. オープンソースとセキュリティ監査
BitwardenはソースコードをGitHubで公開しており、誰でもセキュリティ検証や改良提案が可能です。
これにより、閉鎖的なシステムに比べて脆弱性の早期発見と修正が期待できます。
さらに、以下のような独立した第三者機関によるセキュリティ監査も定期的に実施されています:
- 監査実績あり:Cure53(ドイツの著名なセキュリティ企業)など
- SOC 2 Type 2 認証取得済み(内部統制の透明性)
3. 新しいデバイス認証による不正アクセス対策
2024年以降、新しい端末でログインする際に既存デバイスでの承認が必須となる仕組みが導入されました。
これにより、メールアカウントを乗っ取られても第三者が不正ログインできないように設計されています。
4. FIDO U2Fキーの段階的サポート終了(2025年)
FIDO2への移行に伴い、従来のU2Fキー(例:古いYubiKeyなど)は2025年中にサポート終了予定です。
Bitwardenはこれに対応するため、代替手段としてFIDO2/WebAuthn、パスキー、TOTPなどの認証手段を推奨しています。
他のパスワードマネージャーとの比較

Bitwardenは無料プランでも高機能かつオープンソースで信頼性が高いことから、多くのユーザーに支持されています。
一方で、市場には多くの競合サービスが存在し、それぞれに特徴や強みがあります。
ここでは代表的な5つのパスワードマネージャーと比較し、Bitwardenの立ち位置を明確にします。
1. 1Password:機能と使いやすさに優れた有料サービス
- モバイル体験の最適化やApple Watch対応など、ユーザー体験の細部に注力
- 位置情報に連動したパスワード表示といった先進的な機能も導入
- ただし完全に有料(月額2.99ドル〜)で、無料プランは存在しない
→ 高機能だが、コストをかけられるユーザー向け。
2. LastPass:機能は豊富だが過去に大規模な漏洩
- ダークウェブモニタリングや柔軟なパスワード生成機能が充実
- 管理コンソールやAD連携が強化され、法人用途にも対応
- ただし2022年に発生した大規模漏洩事件により信頼性に疑問が残る
→ 高機能だが、セキュリティ面でBitwardenの透明性に劣る。
3. Dashlane:セキュリティ重視+VPN付きの一体型サービス
- パスキー対応やダークウェブ監視、VPNまで統合された多機能型
- ブラウザ拡張の改善など、日常的な使いやすさも向上
- 有料プランが前提(無料版は非常に制限が多い)
→ 機能面は豊富だが、コストがかかる点とオープン性には欠ける。
4. Keeper:エンタープライズ向けに強い暗号化と管理性
- パスフレーズ生成やリスク管理ダッシュボードが特徴
- ゼロトラスト・ゼロナレッジ設計を強化し、企業向けとして高評価
- 個人利用にはやや高機能すぎる場面もある
→ 法人重視なら強力だが、個人ではオーバースペック気味。
5. NordPass:シンプル操作とセキュリティ機能のバランス型
- パスキー対応やメールマスキングなど、プライバシー保護が強化
- データ漏洩スキャナーなど初心者にも安心な設計
- インターフェースが簡潔で、移行もしやすい
→ Bitwardenと比較されやすいが、無料版では機能が限定的。
【以上を踏まえて:Bitwardenの立ち位置】
- 無料でも機能が豊富(多デバイス同期・パスワード生成など)
- OSSによる透明性とコミュニティによる検証体制
- パスキー・TOTP・新デバイス認証などの最新技術にも対応
- 法人向けにはチーム・エンタープライズプランが存在し、拡張性もある
コストを抑えつつ高水準のセキュリティを求めるなら、Bitwardenは今もトップクラスの選択肢と言えるでしょう。
まとめ:Bitwardenは2025年現在でも最も安心できる選択肢の一つ
Bitwardenは、無料から始められるにもかかわらず、セキュリティ・機能・使い勝手のすべてにおいて高いレベルを維持している数少ないパスワードマネージャーです。
2025年現在、以下の点から特に優れた選択肢としておすすめできます。
- 無料でも複数デバイス同期・パスワード自動入力が可能
- パスキー・TOTP・FIDO2など最新のセキュリティ技術に対応
- オープンソースで運用されており、信頼性と透明性が高い
- ファミリー・チーム・法人向けまで幅広く対応する柔軟性
筆者自身も2021年頃からBitwardenの有料プランを利用しており、これまで致命的な情報漏洩など一切経験していません。
信頼性の高さと安心感は実際に使い続けてきた中で最も評価できるポイントの一つです。
さらに、2024年以降のアップデートでは、UIやデザインの刷新により操作性も大きく向上しました。
機能が増えながらも複雑さは感じさせず、よりユーザーフレンドリーな体験に進化していると実感しています。
「高機能=高価格」ではなく、「本当に必要なセキュリティ機能を誰でも手にできる」という意味で、Bitwardenは他の有料サービスと比べても十分に競争力があります。
これからパスワード管理ツールを導入したい方、他サービスからの乗り換えを検討している方には、今こそBitwardenを選ぶ価値があるタイミングです。
Bitwardenに関するよくある質問


ちと古い動画ですが・・私が使い始めた2021年頃ののBitwardenがここにあります笑
windows PC版の設定の流れ

直下の「あわせて読みたい」は windows使用時の記事ですが基本的にはどのOSでも流れは同じです。
Windows Hello利用時の注意点(Windowsユーザー向け)
BitwardenのWindowsデスクトップアプリでは、Windows Hello(顔認証や指紋認証など)を使ってロック解除が可能です。
ただし、一部の環境ではこの機能を利用するために、追加の準備が必要になる場合があります。
特に、設定画面に「Windows Hello」のオプションが表示されない場合は、以下の手順を試してください。
- Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージをインストールする
Microsoft公式サイトから、最新の再頒布可能パッケージ(Visual Studio 2015〜2022対応)をダウンロードし、インストールします。
https://learn.microsoft.com/en-us/cpp/windows/latest-supported-vc-redist - Bitwardenアプリを再起動する
インストール後にBitwardenを再起動し、設定画面にWindows Helloのオプションが表示されるかを確認してください。
上記を行っても利用できない場合は、PC自体がWindows Helloに対応していない、もしくはドライバ・センサーに問題がある可能性があります。
その場合は、Bitwardenのサポートページや公式フォーラムで最新情報を確認してください。
下記の「あわせて読みたい記事」にも記載してあるけど ここだけ注意かな。



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